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2012年12月18日

氷風 赤岳(2,899m)②

氷風 赤岳(2,899m) ① は こちら

2012年 Team Oki Off 今期始動の 赤岳 予定ルートは

美濃戸山荘 → 北沢 → 赤岳鉱泉 → 行者小屋 → 地蔵尾根 → 赤岳展望荘
→ 赤岳頂上山荘 → 赤岳2899m → 文三郎尾根 → 行者小屋 → 南沢 → 美濃戸山荘


昨年と同じルートを予定
八ヶ岳 赤岳 ③
八ヶ岳 赤岳 ④

08:15 行者小屋 着 出発から3時間09分 昨年より20分早いペース
氷風 赤岳(2,899m)②












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こちらにも、酔狂な同輩が
氷風 赤岳(2,899m)②



山頂付近の雲の流れがかなり早い
氷風 赤岳(2,899m)②


地蔵尾根 方面には 今日のトレースが無い。
氷風 赤岳(2,899m)②



強風の中 あの、ナイフリッジ を行けるのか?
氷風 赤岳(2,899m)②

 

階段の文三郎尾根の方が良くない?
トレースも今朝の足跡がついてるし。。。と暫し協議。

昨年はココで、アイゼンを装着したのですが、雪が多くて滑る事も無く そのまま進む事に。

準備した「水」は ここまで一口も飲まないので、副隊長のを残して 破棄する事に。

私の GRANITE GEAR AIR COLLER 1L
氷風 赤岳(2,899m)②


ゆかい隊員の OUTDOOR RESEARCH Water Bottle Parkas
氷風 赤岳(2,899m)②



マイナス 20℃ の世界では 実証実験も役に立たず。

先ずは、天候が変わらないうちに、山を見上げながら進む。
氷風 赤岳(2,899m)②


(Photo by cherry副隊長)


09:06 途中で今朝の足跡が消える。先頭をcherry副隊長に交代して進む。
     カメラ全体が凍り始め、レンズに付いた氷が撮影の邪魔をする。
氷風 赤岳(2,899m)②


積雪も増えてくる。
氷風 赤岳(2,899m)②



氷風 赤岳(2,899m)②


(Photo by cherry副隊長)


09:15 アイゼン装着 急勾配に アイゼン無しでは登る事が出来ず。。。。肝心の階段は雪の下。
    見上げる様な壁が立ち向かう。
氷風 赤岳(2,899m)②



平日だというのに、昨年と比べて登山者が多い。何組かに先行をお願いする。
バリエーションルートの2人。。。。超かっこいい!!!!
氷風 赤岳(2,899m)②



彼らの行き先は。。。。。。。
今の我々なら 確実に 死ぬね。。
氷風 赤岳(2,899m)②


(Photo by ゆかい隊員)


各自の 電子機器のバッテリー電圧低下。
私のカメラは未だ大丈夫ですが、いかんせん カメラが凍り付き、レンズの氷も解けず。。。曇った映像のみ。
加えて、急勾配、寒さ、で写真撮影の余裕も無くなる。

一端カメラをバックパックに仕舞い、頂上での撮影に専念する事に。。。


ここから 2時間の戦い。。。



氷の急勾配を登る為に ハの字で内側のアイゼンの歯を斜面に突き刺しながら進む。

ピッケルは、雪面に突き刺すたびに 氷の音ではなく金属音を発する。。

手と足の感覚が良く分からない。

左足に体重を移動して足首を曲げて右足を上へ持ち上げて前に移動。
それもアイゼンの歯を突き刺すために打ち込むように下す。・・・・左足首が良く曲がらない。。

繰り返していくうちに、足を上げて前に進もうにも、太ももと、腰の背筋が辛い。。

辛くても、そうしないと先に進む事が出来ない。
でも、止まっていると、体が冷えてくる。。。

携行しているダウンを着込む程ではない。。動き出すと体はたちまち熱くなる。


進むも地獄。休むも地獄。。。。。動いていれば、寒さは感じないが、、、段々寒いんだか進んでいるのか分からなくなる。


「ビバークしたら死ぬ」
こういう所では、進むしかないんだ。。

出発前、遭難者続出のニュースが、段々他人事じゃ思えなくなってきた~

幸い、強風だけで 天気は持ちこたえている。




左から吹く風に呼吸が苦しい。。。バラクラバ 吐いた息で口の周りが凍ってくる。
眼鏡も曇っているのだか、凍っているのか サッパリ分からない。

苦しい。。。口の周りが冷たい。。バラクラバから顔を出して進む。少し呼吸が楽になる。

全然登れない。

休む。。。。体を動かさないと 凍える。。。

頂上には、進むしか無い。。

「10歩」「先ず10歩行きましょう」  cherry副隊長の声

「左足のキックが弱いですよ」  ゆかい隊員の声

平地なら 足を前に移動させれば 進む。。
この急勾配。。足を上げて アイゼンを突き刺し 後ろ足で蹴り上げないと 先に進めない。。。。

ちゃんとアイゼンの歯を氷面に突き刺さないと・・・滑落。。
キックするのが苦しい。。。

1歩、1歩 氷に打ち込みながら進もうにも、遅々として進まない。。。休むと 寒い、、、、

寒さで、登るという意欲が半減してくる。。。

風は、昨年よりは 弱い。
いつも痛む 右足 膝裏は 全然痛くない。

でも、
太もも、に力が入らない。。。

膝痛克服は出来ている、、、でも 脚力が弱い、関節も固い。。。

寒い、冷たい、辛い。。。

限界。。

この年になって、何でこんなに辛い思いをするのか?

限界はとうに過ぎているのかも。。。


いや、

もう少し、あと少し。

歩幅を狭くして、何とか力の入るステップを模索してみる。

少し、左足に力が入りようになってくる。


「もう少し、あと少し。」


呪文のように何度も、何度も言葉にならない言葉を頭の中で繰り返す。


仲間達の声も全然聞こえなくなる。



一回りも違う彼らと、

50過ぎの私が、同じ山に登ること自体 初めから間違っていたのでは。。

もう、、、山 やめる。。



何のため、今まで走ってきたのか。
何のため、ここまで来たのか。

北岳 を忘れたのか

自問自答を繰り返す。


初の3,000m越えを目指し、意気揚々と向かった 北岳

独り、敗退し 途中で待機した屈辱。。。

独りの脱落は、Team 全体の生死にも関わる事。

あの時の思いから、雪辱を誓い鍛錬した日々。。


でも。辛い。

辛さのレベルが別次元。


何故、何の為に、、、、、、。


はっと、我に返る。


この仲間と出会い、ふとした事から 山を目指す。

夏の山を経験しながら、誰が言うでもなく、必然のように冬山を目指したのは、

自分の限界とは何か。

山道具は山で使った者が、平地で語れるのではないか。
冬山の道具は、冬山で使ってこそ語ることが出来るのではないか。
口コミや情報よりも、自分自信が体験して 本物 と語れるのでは。

という思い。


「Team oki off」 私には夢がある。

いつまでも、友と共に積雪期の山に真摯に向き合える事。

自分の限界は、鍛錬することで未だ上を目指せる事。

いつかは、3,000mをラッセルして『これが冬山』と言える事。

いつかは、4,000m以上を目指す事。



The Dream of Life



諦めるのは、未だ早い。。夢の途中。。


11:33 登頂
氷風 赤岳(2,899m)②



風は強いものの 別世界。。

泣き言が嘘のように 晴れて行きます。。

ココまで 引き上げてくれた cherry副隊長、ゆかい隊員に感謝。

氷風 赤岳(2,899m)②


氷風 赤岳(2,899m)②


氷風 赤岳(2,899m)②



11:40 下山開始 今年はビックリする位人が多く、何人かと情報交換。
    地蔵尾根からの登山者よりナイフリッジも未だ危なくない。と聞き、帰りは 地蔵尾根を下る事に。
氷風 赤岳(2,899m)②



15:27 無事下山  お疲れ~
氷風 赤岳(2,899m)②



今年の全工程 10時間21分

昨年は、下山時に膝痛が出て 11時間48分

膝痛克服の鍛練の成果が時間短縮に。



しかし、この後 私の体に 異変が・・・・・・。


体感温度 マイナス 30℃ 以下の世界は 私の体に 想像以上の ダメージを与えていました。。。つづく









タグ :赤岳 2899m

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本格雪山の登竜門と言われる「赤岳2899m」 アイゼンワーク・ピッケルワークの基礎・それに雪山に挑む為の最低限度の体力が必要とされる赤岳。特に我々のような雪山初心者が ここを登ら...
雪山の登竜門、 赤岳2899m に挑む。【ゆかいな田舎の小家族】at 2012年12月28日 09:06
この記事へのコメントありがとうございます
隊長、過酷すぎてコメントできないっすよ(汗)

コンディションや気温の適した時期に登ってる私じゃ
全然足元にも及ばないっすね(大汗)

繰り返しになりますが無事下山よかったぁ!

ところで異変って?(;゚Д゚)
Posted by wishwish at 2012年12月18日 12:27
3シーズン、1度も山を登らずして鍛錬とイメージの日々 

隊長のその努力、私自身が隊長と同じ年だったら「とても出来るもんじゃない・・・」

改めて人生の大先輩として敬意を表します。

しかし半年振りの山が同じ雪山ですから日本は雪の多い国なんですね~ 

次もよろしくお願いします^^
Posted by ゆかい at 2012年12月18日 14:19
wishさん
ありがとうございます

決して望んだわけじゃないのですが、山。。何回登っても 楽な時がございません。

これが、冬山なんでしょうね。。

登山者が多くて本人たちは、全然危険を感じなかったんですが、
今平地に戻って、反省の日々です。。

軽い凍傷にかかってました~(爆)
Posted by WindyJvWindyJv at 2012年12月18日 14:44
ゆかいさん
ありがとうございます

いやぁ~。こうして、山を 解ったふりして語れるのも
副隊長、ゆかいさんが居たからこそ。

「引き上げてもらった」そのものです 改めて感謝申し上げます。

ただ、老いて行くじゃつまらないですからね、、

今後ともこちらこそ、宜しくお願いします。
Posted by WindyJvWindyJv at 2012年12月18日 14:48
登頂おめでとうございます、
いい景色ですね、これからが楽しいシーズン
存分に楽しみましょう~
その前に先ずは、一緒に飲むべ~
Posted by ぴっか at 2012年12月19日 12:34
鬼気迫る気迫のレポ 伝わりますね~

「冬山」 決してなめてたわけじゃありませんが、
やっぱ甘くなかったですね~・・・

これ以上の気温の低さもあるわけですから、
いい経験ができたと思っています。

隊長 次も宜しくお願いします ^^
Posted by cherry at 2012年12月19日 18:04
ぴっかさん
ありがとうございます

何回登っても、毎回試練を与えられています。
日々鍛練と再確認した次第です。

飲み会、、、日時と場所ですよね。。。

山のてっぺん ってわけも行きませんよね(笑)
Posted by WindyJv at 2012年12月20日 10:17
cherryさん
ありがとうございます

本当に 現場では お世話になりました。。

3度ほど「山 やめる」と思いました~。。。
何度登っても 冬山は試練を与えますね。。

其の度にスキルアップしていると思うことにします。。。
次は、写真が撮れるような山公になれば良いんですが。。。

次、、早く企画してください(笑)
Posted by WindyJv at 2012年12月20日 10:20
 
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氷風 赤岳(2,899m)②
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